アフリカ~北海道移住 11. 最幸の国 タンザニア⑧ ひとびとと豊かな自然

私が農業を始めた背景を知っていただきたくて、アフリカへ行く直前くらいから就農するまでの出来事を記載しています。しょうもない内容もかなり多いので、あまり期待せずに読んでいただけると幸いです…

(前回までのあらすじ)

大らかな国民性のタンザニア。楽しい日々はあっという間に過ぎていく…

タンザニアの大らかな土地柄は、豊かな自然とは無関係ではない、というかセットだと思う。一般的にはタンザニアのイメージと言えば大自然、ライオンなどの野生動物とどこまでも広がるサバンナである。しかしそういうエリアの殆どは国立公園として観光地化されており、外国人向けには高額な入園料が要求されるため、行けたのは2年間で1度だけ、それも今の妻が勇気を出して会いに来てくれたので、折角来たのだから奮発して行ってみっか、という感じだった。行ってみればやはりそこはアフリカ、テレビや動物園でしか見たことが無い風景が目の前に繰り広げられている。インパラの群れを狙うチーター。木陰で休んでいるライオン。10mくらい先に現れたゾウの親子。思わずわっと声を上げるとガイドの人に『絶対刺激するな』と真剣な顔で怒られる。キャンプで朝起きて眠たい目をこすりながら歯磨きしていたら数m先でバッファローがフゴフゴ言っていたときはさすがに肝を冷やした。

高いお金を払って国立公園に行けばいくらでも見られるんですが・・・

もちろん国立公園は素晴らしかったのだが、俺は自分の住んでいる家の周りの自然と人間の生活が混ざり合った環境も大好きだった。ゴミは結構落ちているけど、野性のマングースがそこら中を走り回り、たまに仲良しの野良犬たちが嬉しそうにそれを咥えて見せつけにくる。自生している野良パパイヤや野良マンゴー。カラスもいるが、日本では見たことも無いような美しい青い鳥もよく見かける。ど派手な色のバッタや、ゾウも逃げだすという危険な軍隊アリの大群は日常風景。井戸が無いため、雨が降っても迷惑だなどとは思ったことは無く、急いで家中の入れ物を外に出して水を貯める。そこら中で放牧されているニワトリやヤギ。そのニワトリを、小学校にも上がらない小さな女の子が手際よく捌く。暑い日には家のひんやりした石の床に勝手に野良犬たちが上がりこんで寝転がっている。ついでに生徒たちも家まで質問に来て涼んでいく。

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家の周りはずっとこんな感じでした

仕事も私生活もこの上なく充実していたのだが、契約期間の2年間はあっという間に過ぎようとしていた・・・ 続く

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