アフリカ~北海道移住 18.  就農を決意 北海道へ① 小さな畑を借りてみる

私が農業を始めた背景を知っていただきたくて、アフリカへ行く直前くらいから就農するまでの出来事を記載しています。しょうもない内容もかなり多いので、あまり期待せずに読んでいただけると幸いです…

(前回までのあらすじ)

体質改善を試み変な方向へ努力をする俺

体質改善という名目の元、ジム通いを続けていたが、同時に農業にも惹かれていった。まずは武蔵新城の自宅周辺で猫の額ほどの畑を借りることから始めてみた。野菜は運営会社が提案してくるものから選ぶのだが、トマトやナス等の果菜類、レタスやキャベツ等の葉物、等々色々選べた。平日は仕事が忙しいためどうしても週末中心になってしまうことも理由の一つだが、正直言ってそこであまり上手に野菜ができた記憶が無い。マニュアルを渡されるのだが、色々試したくなって本で読んだ付け焼刃で失敗することもあった。それでも自分で作った野菜はとても美味しく、また病気などが発生するとなぜそうなってしまうのか、なぜ隣の人はうまくいっているのか、等々考えこむようになった。こんな小さなスペースでも、そこには作物と雑草、バッタやカマキリ、蝶、蜂やアブ、アブラムシとそれを捕食するテントウムシ、地面にはダンゴムシやゾウリムシ、そして無数の微生物が小宇宙のような生態系を作っていて、あらゆるものが循環しているのだと思うと不思議な感覚になった。

この頃、毎年北海道へ旅行するたびに近郊の農家を見学させてもらったりお手伝いをさせてもらったりしていた。しかし、いざ自分がやることを想像すると、何を作ればよいのかいまいちイメージが湧かず、ただただ4-5年情報収集を繰り返していた。農家巡りをするたびに野菜をごちそうになったりするのだが、そんな中で自分が出した結論は、『北海道の野菜は世界一美味しい』である。自分が美味しいと思ったものを作る、というシンプルな基準・当時は具体的にはアスパラガスとホワイトコーンが頭にあったが、それだけ決めて、後は飛び込んでみようという気になった。農薬・化学肥料を使用しない方針には、自分が体調を崩した経験と深く関わっている。腸内細菌が体に果たす役割と、土壌細菌が作物に果たす役割はよく似ていると思えた。農薬を医薬品に置き換えると、外部から薬で病を治そうとする方法と、自身の自然治癒能力を最大限高めて被害を最小限に留める方法(或いはその両方をミックスする方法)があると思う。どちらが優れているとかではなく、俺は自分の身体で試した経験から、きっと野菜も同じやり方で育つのではないか、という安直な考えで有機農法を試しているまでである。     続く

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